キング・エドワード7世病院

英国、ロンドン、メリルボーン地区


ロンドン中心部の賑やかなメリルボーン地区にあるキング・エドワード7世病院。病床数56という小規模ながらも、英国王室御用達としての伝統を誇る名門民間病院が、ホスピタリティあふれる自宅のようなヘルスケア空間へと生まれ変わりました。

ロンドン中心部にあるキング・エドワード7世病院は、1909年の開院以来、民間病院としてひとりひとりの患者のために質の高い医療を提供し続けてきました。伝統を感じさせる、慎ましやかでありながらも壮麗なファサードの奥にあるモダンな共有エリアには、患者の治療をサポートするいっぽう、スタッフの作業効率を上げ、さらには病院という空間そのもののイメージまで変えてしまうようなスペースが広がっています。 医療や教育現場のインテリアコンサルティングを専門とするイギリスのPiグループのねらいは、病院全体を居心地の良い自宅のような環境に変えることでした。また、特定の患者だけが優遇されるのではなく、誰もが平等性を感じられる場所であることも重要でした。訪れるすべての人にとって包容力と温かみのある雰囲気を提供することによって、他の施設とは一線を画す病院——彼らはそんな病院を思い描いたのです。

リノベーションによって生まれ変わった受付、診察室、と待合室は、医療とホスピタリティというふたつの分野の境界をあえて曖昧にしています。また、数フロアにわたって並ぶ高度な医療設備と専門的な治療に特化したエリアからは、従来の医療施設では体験できないような、居住空間に通じる温かみと居心地の良さが感じられます。

病院のリノベーションを手がけるにあたってPiグループが取り組んだ課題は、患者に上質な体験を提供するだけでなく、医療現場での清掃のしやすさも叶える、快適なチェアを選ぶことでした。整形外科の患者にとっての快適さと利便性という条件を満たす必要がある待合室には、シートの高さをカスタマイズできるフリッツ・ハンセンのロオチェア、フリチェア、フレッドがプランナーコーヒーテーブルとともに配置されています。

これらの製品のタイムレスなデザインは、Piグループが思い描いたイメージと合致するだけでなく、要求された基準を満たすために厳格な検査を経て選定された特別仕様の仕上げによって、機能的なステイトメントピースとしての役割も果たします。そして、耐久性も重要な要素であり、医療施設の多彩なニーズと毎日多くの患者が行き交う場所としての使用に耐えられる品質もフリッツ・ハンセンの製品が選ばれた理由のひとつです。