ニム ホテルは、1909年に建てられた、おとぎの国から出てきたようなムーア様式の宮殿の名残からよみがえりました。それ以来、時間をかけた丁寧な修復作業が行われ、過去と現代の融合が実現しました。2007年には、イタリア人建築家のマッテオ・トゥンによって1回目のリノベーションが行われました。2017年には、「チボリ・コーナー」という翼廊が建物に新たに加わりました。
パリのルーブル美術館のリノベーションを手がけた米・建築事務所、Pei Cobb & Partnersがデザインした新翼のねらいは、過去と未来が手を取り合う場所をつくることでした。
建物そのものはコンテンポラリーで温もりを感じさせる一方、調度品の多くは1700年代〜1900年代の中国や極東に由来する正真正銘の骨董品です。レストランの内部は広々としていて、主張しすぎないラグジュアリー感で訪れる人を迎え入れます。エレガントな木の床、床から天井に伸びる窓、厳選されたアジアの芸術品など、あらゆる要素がひとつになって5つ星のホスピタリティ空間にくつろぎとエレガンスをもたらします。
お客様にデンマーク屈指の美食体験をお届けできるようにと、フリッツ・ハンセンのチャイナチェアが選ばれました。1944年にハンス・J・ウェグナーがデザインしたチャイナチェアは、17〜18世紀の中国のタイムレスな美しさからヒントを得ています。ウェグナーのモダンな解釈からは、木工職人としての技量と表情豊かで彫刻的な機能性を実現する天賦の才能を感じることができます。
チャイナチェアは、ニム レストランに併設された「Restaurant Herman」のために最初に選ばれた椅子です。レストランが閉店すると、チャイナチェアは活躍の場を新翼につくられた特別なプライベートダイニングルーム「1909」に変えました。時代を超えて愛される有機的なデザインは、ガラス張りのモダンな外観とコントラストを描きます。
2021年、チャイナチェアはチボリ公園内のジャパニーズ・タワーに移動。ジャパニーズ・タワーでは、2つのミシュランレストランがポップアップイベントを開催しました。こうしてチャイナチェアは、チボリ公園のアジアの一角の中心に居場所を見つけたのです。