キャスパー・サルトとのインタビュー

キャスパー・サルトがフリッツ・ハンセンのためにデザインしたプルラリステーブルがどこまでも延長可能なデザインにリニューアルされました。クラシックな表情と最高品質の素材を備えたフレキシブルなテーブルは、マルチに活躍する書斎机、ゆったりとしたダイニングテーブル、さらには優雅なミーティングテーブルとして職場はもちろん、自宅のニーズにも応えます。受賞歴を誇るデザイナー、キャスパー・サルトがリニューアルされたデザインと人々を温かく迎え入れてくれるワークスペースの重要性について語ってくれました。

プルラリステーブルの着想源について教えてください。

プルラリスは、木挽き台からインスピレーションを得ています。木挽き台とは、家具職人や工芸家が木材などをのこぎりでひいて用材に仕立てるための実用的なオブジェです。プルラリスは、テーブルの両端にあるふたつの「木挽き台」で構成されており、これがテーブルトップを支え、延長可能なデザインが実現しました。静けさに満ちた全体的な見た目と外に向かってカーブする脚が、人々を温かく迎え入れてくれるやわらかなデザインを生み出しています。私はこれを「ソフトアプローチ」と呼んでいます。

プルラリスのどのようなところがリニューアルされたのですか?

私たちは、もっとゆったりとしたテーブルをつくりたいと思っていました。そのためには、さらなるサポートが必要だったのです。新しい脚がデザインされたのは、まさにこのためです。サポート部分は、木挽き台の既存の脚と美しく溶け込みながらも、さらなる安定性を提供できるよう設計されています。

さまざまなニーズに応える新しいプルラリスは、まさにハイブリッドなデザインです。デザインの革新性はどこにあるのでしょうか?

比較的小さな独立型の作業机から大きなダイニングテーブルまで、プルラリスはさまざまなニーズに応えてくれます。ビルトインタイプのケーブルマネジメントシステムを備えたテーブルを延長させることで、ゆったりとしたミーティングないし会議用のテーブルにもなります。2枚のテーブルトップの間に新たな脚を追加したことによって複数のテーブルを並べることなく、長さや幅をどこまでも延長できるようになりました。

プルラリスのデザインとクラフツマンシップにおいてもっとも気に入っている点はどこですか?

落ち着いていながらも彫刻的な佇まいの脚がとても気に入っています。色んな角度から見ると、大きさが異なって見えるのです。本当に変身しているかのようです。

いまだかつてないほど良質なワークスペースの重要性が高まっています。あなたにとって良質で温かみのあるワークスペースとは?

端的に言えば、シンプルさと品質です。シンプルさは忙しく回転する頭の中をクリアにしてくれる一方、良質なデザインは私たちが購入するオブジェが長く使えるものでなければならないことを教えてくれます。良い仕事には、良いツールが必要なのです。