瀬戸内海に浮かぶ小さな島、本島(ほんじま)を舞台に、フリッツ・ハンセンは今年も特別展示イベントを開催いたします。香川県丸亀市の丸亀港からフェリーでおよそ30分。瀬戸大橋を一望できる本島は、漁業を生業とする集落や江戸時代の町並みが今も残る歴史的な街区があり、訪れる人をどこか懐かしい気持ちにさせてくれる場所です。近年では人口減少や空き家の増加、生活インフラの課題を抱えつつも、豊かな自然と人々の営みが共存し、心安らぐ特別な時間が流れる島でもあります。 フリッツ・ハンセンはこれまで2019年・2022年の2度にわたり、丸亀市のインテリアショップ「CONNECT」との協働で、国の重要伝統的建造物群保存地区にも指定されている笠島地区の古民家を活用した展示イベントを開催。北欧デザインと日本の伝統建築が交差する空間「フリッツ・ハンセン庵」を通じて、家具の本質に触れる体験を創出してきました。3回目となる今回は「フリッツ・ハンセン庵」に隣接する古民家「Kasashima to.」が新たな会場として加わり、島の風景と寄り添いながらそれぞれ異なる表情で北欧家具の魅力と対峙する2つの展示空間として開かれます。 今回もサーキュラープログラムにより再活用された椅子のシェルが点在し、本島の景色の中にそっと溶け込んでいます。本島の凪いだ空気と自然に包まれながらゆったりと流れる時間のなかで、永く愛され続けてきた北欧家具のデザインが風景に寄り添い、家具の本質的な美しさと向き合うひとときをご体感ください。