国立新美術館

東京 Designed by 黒川紀章建築都市設計事務所

常設コレクションを持たないタイムレスな美術館

黒川紀章建築都市設計事務所と株式会社日本設計が共同設計した国立新美術館(NACT – The National Art Center, Tokyo)は、柱のない12の展示室に加え、アートライブラリー、講堂、レストラン、カフェ、ミュージアムショップを併設した美術館です。延床面積が45,000㎡を超える同館は、国内最大規模の美術館でもあります。

国立新美術館は、常設コレクションを持たず、国内最大級の展示スペース(14,000㎡)を生かした多彩な展覧会の開催、美術に関する情報や資料の収集・公開・提供、教育普及など、アートセンターとしての役割を果たす、新しいタイプの美術館です。建物とそのデザインは多様な活動と創造的表現に柔軟に対応できるものになっています。

複数の展覧会の同時開催が可能な高い機能性を備えたギャラリー施設であり、波打つ巨大なガラスファサードが特徴的なこの建物のアトリウムには、2つの大きな逆円すいが立っています。それぞれの逆円すいの最上部にはレストランとカフェが設けられ、ガラスファサード越しに景観を楽しめます。建物の周囲には周辺の緑と溶け込むよう木々が植栽され、アトリウム空間は六本木エリアのナイトライフや周辺のアクティビティと美術館をリンクするスペースになっています。